【新人薬剤師のレベル上げ1】国家試験の知識を忘れない工夫と仕事の覚え方

keiko

・薬剤師になってからも勉強が必要だというけど、どのように勉強したら良いの?

・漠然と何をしたら良いか分からない・・・

・何か必要な勉強本はあるの?

皆さん、国家試験合格おめでとうございます。試験終わってたくさん遊べましたか?
そろそろ国試で学んだ内容が少しずつ抜け落ちている頃だと思います。
勉強する習慣を戻さないと、後ほど非常に苦労することになります。

私は薬剤師歴7年目、新人教育担当も経験してきた中堅薬剤師です。
国家試験の基礎問題は1ミスで、とくに薬理は任せて!と自信がありました。

仕事が早い、覚えが早いと思われたくて、仕事を覚えることに専念していたら・・・
薬剤師として最も重大な薬理の知識が抜けてしまいました。気がついたのは翌年の国家試験(つまり、1年目の冬)解いてみると、全然分からない・・・!

悔しくて受験年の問題で自信を取り戻そうと思ったけど・・・分からない!
非っっ常~~~にショックでした。
でも仕事をしながら薬理をイチから勉強するのは無理。なんたって、新しい薬はどんどん出てくるし、新人が思っている以上に覚える仕事は増えていきます。

この記事では私のように後悔しないために、
仕事を覚えながら、国家試験の知識を忘れないための勉強方法について伝授します。

ステップ別に紹介していくので、薬剤師レベル上げの基盤をつくっていきましょう。

この記事を読めば
国家試験の勉強が無駄ではなく、”できる薬剤師”に早く近づけます。
読んで後悔させません。

 

この記事でわかること
  • 国家試験の知識を忘れないために、日頃から何をしていたら良いのか。
  • 調剤しながら勉強する方法
  • 仕事の覚え方

”薬剤師レベル➊”からどのようにステップアップしていくべきかご紹介します。

 

ステップ1 今覚えていることを忘れるな!

調剤をしながら考える癖をつける

仕事始めたばかりの頃はとても疲れます。慣れない環境なんだから当たり前です。
そのため帰ってから勉強するよりも、仕事中に勉強するべきです。

具体的には
1つずつ調剤する薬の作用機序を考えながら調剤する

国家試験では成分名、つまり多くは後発品の名前で勉強してきました。
最初は先発品名と成分名の名前を一致させることが一番大変です。薬の箱には先発品名と成分名どちらも載っていることが多いので箱をみて確認しましょう。
それが精一杯だと思いますが、その採用品で作用機序がパッと出るようトレーニングしておきましょう。

すぐに作用機序が出てこない場合、結局家で勉強しないといけないのでは?

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理由:作用機序が書いてある

ステップ3でも記載していますが、調剤をするときに用法用量の確認は必須事項です。
用法用量を確認するときに、一緒に作用機序も調べましょう。
(「勉強は自宅で、業務外にやりなさい」と言われるかもしれませんが、こんな作用機序だったなとちらっとみるのは正直アリです。時間がかかる場合や深掘りするときは、自分の時間にゆっくり調べましょう)

このように調剤という、日頃の業務内に勉強を組み込むと効率的でおすすめです。

ステップ2 仕事内容を覚えよ!

全てメモをとる。自分用のお仕事マニュアルを作る。

その前にステップ1を、”仕事内容を覚えよ!”にしなかった理由を説明させてください。

仕事内容を優先順位1番にしてしまうと、せっかく国家試験で学んだ知識を忘れてしまうからです。ココが私の1番の後悔ポイントです。本文に入る前に書いているので、読み飛ばしてここに来たよって方は戻ってみてください。

で、ステップ2の本題ですが、”全てメモをとれ!”の理由は
人の脳のリソースは限られているから。

人の脳のリソースとは理解、判断、記憶などができる脳の処理能力のことです。

最初は同じことをくり返しやるので、覚えていることができます。こんなこと、後で忘れるはずがない!と私も思っていました。

新人のときには頻度が低いものほど、経験を積ませるためにたくさんやらせてもらえます。実は頻度が低いもので、後々(数ヶ月後、数年後)に久しぶりの仕事内容をやろうとすると覚えていないものです。

仕事内容はマニュアルを見れば良いのでは?と思うかもしれませんが、医療の現場ってマニュアルがあっても機能していないところも・・・。

いつでも聞けばいっか!と思いますが、夜勤をするようになったり、一人薬剤師をする場面が出てくるとそういうわけにはいかなくなります。まして、後輩が入ってくると自分が教える立場になって、聞きにくくなってきます。

そのため、全部メモをとり、自分用のお仕事マニュアルを作ることをおすすめしています。

★おすすめ仕事の覚え方

➊配布されたマニュアルに直接書き込む
マニュアルがしっかりしたものであれば、自分の言葉で補っていきます。
分からないところは青字で疑問点をメモして、先輩に聞いてみましょう。

➋メモ帳を使う


おすすめポイント

・白衣や仕事着に入るサイズ かつ 小さすぎない
   – すぐにメモできる
   – すぐに見返すことができる
   – 1ページにまとまる
・ルーズリーフ
   – 書いた順番を変えることができる
   – インデックスをつけることができる
   – 適当になぐり書きをしても捨てられる
・バンドがついている
   – 紙がしわしわにならない
   – 別の紙を一緒に挟むことができる

ポケットに入るので、いつでもどこでも取り出せて、メモすることができることが一番のポイントです!忘れた頃にやってくる仕事内容もポケットに入っていれば、すぐに確認できますね。

ステップ3 処方解析をしよう!

いきなり難しいな・・・と思うかもしれませんが、まずは簡単なところから。

調剤する薬が、何に使われているのかを考える

具体的に何をすれば良いの?ということですが、

見るポイントは
薬の用法用量が、添付文書上の効能効果のうち、どれに対して使われているのか。
添付文書上の用法用量ではない場合、どうしてこの量で処方になっているのか。

これは薬剤師として必須のスキルです。
調剤するときに処方箋をみて、考える癖をつけましょう。

分からないまま調剤することは、絶対だめです。
先輩薬剤師に1番怒られるポイントだと思って下さい。

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・またも登場「今日の治療薬」

理由:用法用量が見やすい。腎機能による調節方法やよく使う適応外使用についてまとまっていることがある。

・各薬剤の添付文書
薬剤師の基本中の基本の文書ですね。
「ちゃんと添付文書見た?」と先輩薬剤師に聞かれることもあります。

 

最初はゆっくりで良いので、一つずつ確認しましょう。
もしかすると、先輩が見逃している、疑義照会をする必要がある処方かもしれませんよ。

ステップ4 疑問点を放置するな!

自分で調べて分からないことは先輩に聞きましょう。

具体的には
分からないまま調剤を完結しない
曖昧なまま仕事内容を覚えた気にならない

薬は基本的には、調剤→監査とダブルチェックをして患者さんのもとへわたるようなシステムです。自分が調剤した薬に対して、監査の先輩に「この薬の量は合っている?」等と聞かれたときに何も考えてなかったということがないようにしましょう。合っていると思った理由を言えれば、間違っていても最初は問題ないです。聞かれなくても、いつでも聞かれてOKな状態でいましょう。

ちなみに、曖昧な理解なときには「添付文書に~~と書いてあるので、通常より少ない量の処方だと考えましたが、合っていますか?」と聞いてみても良いと思います。

私は1年目のときには積極的に質問していました。「きっとこうだろうな・・・」と思ったことも、先輩に聞くことで先輩の考え方を学ぶことができます◎

仕事内容についても、ただの暗記ではなく“理由”も聞けるとよりBEST!

おまけ:先輩への質問のタイミング・聞き方

質問のタイミング

業務が忙しくて先輩をすぐに捕まえられない・・・ってこともよくあります。

業務後や業務が落ち着いている時間帯に聞いてみましょう。

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青字→疑問点を書いておくと、メモ帳をペラペラして、分からなかったところが一目でわかります。先輩の隙間時間にすぐに質問できます◎

全然タイミングが分からない・・・という方は、先に声だけかけておくことをおすすめです。
教育担当者がいるときには担当者に「○○で分からないことがあるので、質問したいです。どこかでお時間いただけないでしょうか?」と聞いてみましょう。

勉強熱心な新人!として一目おかれることもあります。

質問の仕方

何が分からないかを明確にする+自分の考えを言う

ことが大切です。なんでもかんでも、分からないから聞くはなしです。
一度は自分で調べてみて、分からないことを聞くようにしましょう。
そうすれば、知識の定着度もアップします。

ちなみに、教えてもらったら「勉強になります。」
と伝えると印象が良くなる魔法の言葉があります◎ ぜひ使ってみてくださいね。

まとめ

国家試験で学んだ知識は、薬剤師人生の財産です。
仕事しながら、調剤しながら勉強していきましょう。
一生懸命勉強してきた知識をすぐに忘れてしまわないようにしてほしいのが私の願いです。

後々、自分で後悔しないように薬剤師になってからも勉強していきましょうね。

初めは疲れると思うので、帰ったらゆっくり休んでくださいね。

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